スポーツカステラ : 運動の栄養補給食

カステラは安土桃山時代の1571〜1591年ごろ日本に伝わり、その歴史は400年以上におよぶ。

カステラの起源はスペインやポルトガルとされ、スペインの『ビスコチョ』やポルトガルの『パン・デ・ロー』が原型。日本で販売されている四角いカステラとは異なり、丸い形やしっかりした食感が特徴でした。

カステラが日本に渡ってきた頃は、おもに医学に携わる人たちが食べており、滋養強壮によい食べ物だったと伝わっています。

長い歴史から見ても、カステラの栄養価やカロリーの高さは、今も昔も同様のようです。

• スポーツ選手にも人気のカステラ
• スポーツカステラの特長

スポーツ選手にも人気のカステラ

運動に関する食事や補給食を調べていると、ずいぶんと前から有名なスポーツアスリート達が、エネルギー補給にカステラを食べていることを知りました。

どのような理由でスポーツ選手たちがカステラを食べているのか情報をピックアップしてみました。

運動食にカステラが選ばれる理由
• 三大栄養素の『糖質・脂質・タンパク質』が豊富
• 『必須アミノ酸』が効率的に摂れる完全栄養食
• 脂質が少なく糖質が多く含まれている
• 食物繊維が少なく消化しやすい
• 栄養価が高くエネルギーに変わりやすい

三大栄養素の『糖質・脂質・タンパク質』が豊富

『三大栄養素』とは、おもな栄養素の中でも身体を動かすエネルギー源になる栄養素のこと。その性質から、エネルギー産生栄養素とも呼ばれる。

三大栄養素のおもな役割

糖質 （炭水化物）	糖がつながったもので、消化吸収されてすぐに脳や身体のエネルギーとなる
脂質	神経組織、細胞膜、ホルモンなどをつくる
たんぱく質	アミノ酸がつながったもの、骨や、筋肉、臓器をつくる

『必須アミノ酸』が効率的に摂れる完全栄養食

アスリートの補食にも使われるカステラは、おもに小麦粉、鶏卵、砂糖でできています。

この卵には良質なタンパク質が含まれていて、体内では合成できない『必須アミノ酸』を摂ることができます。これは、筋肉をはじめカラダの機能の修復や成長に必要な成分です。

カステラには、栄養学的に重要な三大栄養素にくわえ必須アミノ酸が効率的に摂れる『完全栄養食』です。

脂質が少なく糖質が多く含まれている

カステラは他のお菓子と比べて脂質が少なく糖質が多く含まれています。カステラの糖質は血糖値を緩やかに保ってくれるため、持久的な運動や疲労のリカバリーにもオススメ。

食物繊維が少なく消化しやすい

カステラ専門店が焼き上げるカステラは、食物繊維が少ないため、消化で胃腸へ負担をかけず、栄養成分がスムーズに吸収されます。

また、普通のカステラとは違い、小麦粉を少なくし、卵は卵黄5・卵白3の割合、砂糖の配合も多くした『五三焼カステラ』では、さらに食物繊維を抑えてあります。

《参考値》小麦粉（強力粉）100gの食物繊維は2.7g。

栄養価が高くエネルギーに変わりやすい

カステラの主成分である卵、砂糖、小麦粉の中でも、特に小麦粉が主要な炭水化物の供給源となっています。

炭水化物には、体内でエネルギー源になる糖質があります。

糖質は、脳・神経組織・赤血球・腎尿細管・精巣・酸素不足の骨格筋などの、通常はぶどう糖しかエネルギー源として利用できない組織に、ぶどう糖を供給する働きをする栄養素です。

なお、平均的なカステラ1切れ（約50g）には、31.6gもの炭水化物が含まれ、糖質が31.3gあります。

スポーツカステラの特長

スポーツカステラの特長
• 携帯しやすく運動前や試合途中の補給食に最適
• 高い栄養価と栄養バランスで消化が良い
• 糖質「パラチノース」採用で運動持続力を実現
• パラチノースは蜂蜜にも含まれエネルギー持続が良い
• パラチノースの甘さは砂糖の約1/2、下痢の原因にならない

小さい個包装で携帯しやすい

スポーツや野外活動での補給食にカステラが向いている理由には、消化がよく高カロリーな食品なうえに、調理の必要もなく手軽に食べられることでしょう。

とくに近年スポーツ選手も取り入れている『スポーツカステラ』は、携帯性がすぐれた個舗装パッケージによって、ウェアのポケットやコンパクトなボディバックへ入れやすくなっています。

あらゆるスポーツシーン、特に持久型スポーツにおすすめ。

高い栄養価と栄養バランスで消化が良い

スポーツカステラ1個分のカロリーは約150kcal。

カステラ特有のしっとり感はそのままに、小型形状・高密度化のほか、エネルギー源の持続化や、消化・吸収速度がおだやかに進む天然糖質『パラチノース』を採用するなど、スポーツ食に最適化されており、さまざまな運動の試合前・試合合間（インターバル）・試合後の補給食に最適。

糖質『パラチノース』採用で運動持続力を実現

カステラは栄養価の高いエネルギー補給食品として優れているのですが、補給後のエネルギー持続が長続きしない点がありました。

これを解決したのが三井製糖㈱が世界で初めて量産化に成功した消化・吸収速度が穏やかにできる天然糖質『パラチノース』でした。

そこで、スポーツカステラの製造において糖類の一部を『パラチノース』に置き換えることにより、スポーツシーンで長続きするエネルギー源として利用できるスポーツアスリート向けカステラが誕生しました。
※『パラチノース』は三井製糖株式会社の登録商標。

パラチノースは蜂蜜にも含まれエネルギー持続が良い

パラチノースは、はちみつにも含まれる天然の糖質。
ブドウ糖と果糖が結合した二糖類と呼ばれる砂糖の仲間で、三井製糖㈱がてん菜糖に酵素を反応させる製造法を発見。

吸収速度がおだやかで『スローカロリー』な糖質として専門分野では知られる。

パラチノースの消化吸収速度は砂糖の約1/5と言われており、小腸全体でゆっくりと吸収される。

甘さは砂糖の約1/2、下痢の原因にならない

パラチノースの甘さは砂糖の約1/2ですが、良質な味質をもち、虫歯や下痢の原因にならない安全な糖質で、一般の食品・飲料などに幅広く使用されている。